Save Children
子供に貧困を背負わせないで!


子どもの貧困:
解決に向け全国ネットワーク設立

2010年4月25日 19時43分

 深刻化する子どもの貧困問題解決を目指す「『なくそう!子どもの貧困』全国ネットワーク」が発足し、25日、東京都内で記念シンポジウムが開かれた。問題に取り組む初の全国組織で、市民ら約370人が参加。政治や行政に貧困対策の充実を訴えていくことを決めた。

 シンポジウムでは、沖縄の福祉関係者が、本土との所得格差などに置かれた子どもたちの現状を紹介し、「自分たちが貧困の中にいることすら知らない」と指摘。不登校経験者が通うフリースクールや、朝鮮学校の生徒も登壇し「自分たちにとっては貴重な学びの場。高校授業料無償化の対象に含めるなど、支援を充実させて」と訴えた。同ネットの共同代表を務める立教大の湯澤直美教授は「貧困を連鎖させない、平等な社会を作っていこう」と呼びかけた。【平野光芳】

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高校無償化:
負担増の低所得世帯も 団体費の減免外れて

2010年3月19日 2時30分 更新:3月19日 2時30分


 来年度から高校授業料が無償化される見通しだが、一部の公立では低所得世帯の負担が逆に増えてしまうことが分かった。授業料減免がなくなる影響で、一緒に減免されていたPTA会費などを支払うことになるためだ。教育関係者からは「本末転倒」との声が上がっている。【立山清也、金寿英】

 公立高校には授業料や教材費以外にも、PTAや後援会、生徒会など、年間計数千~数万円の団体費がある。額や呼び方などは地域・学校ごとに異なるが、自治体の教育予算削減が進む中で、一部を学校運営に回している所も少なくない。

 授業料減免は学校や教委が世帯所得を把握して審査し、多くの学校ではその結果に連動する形で団体費も減免されてきた。だがPTAなどの団体が審査に必要な証明書などを集めることは個人情報保護の観点からも難しい。

 福島県のある高校では来年度以降、全世帯から年約3万円の団体費を徴収することになった。校長は「5年前より生徒が200人も減った。団体費はプリント代や光熱費にもあててきており、減免どころか値上げも提案せざるを得ない。分割してでも納入してもらうしかない」。団体費が年2万円の群馬県の高校では、とりあえず来年度は全員から徴収するという。職員は「保護者から『苦しいので何とかして』という声が出るだろう。せっかく困窮世帯を救済する制度ができるのに、貧困層ほど恩恵を感じられなくなる」とため息をつく。

 一方、神奈川県では県教委と学校側が協議。希望世帯に課税証明書の提出を求めて学校が審査し、減免を続ける方針を固めた。県教委教育財務課は「県としても、困窮世帯こそ不利益のないようにしたい」と説明する。

 現状について、文部科学省高校無償化準備室は「教育費負担の軽減という無償化の趣旨からすれば望ましくないが、国としてはどうしようもない」。三輪定宣・千葉大名誉教授(教育財政学)は「そもそも学校でかかる費用はすべて公費でまかなうべきだ」と指摘する。

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子どもの貧困:国会で「卒業危機」対策アピール

201024 1826分 更新:24 1828

 教育関係者らで作る「なくそう! 子どもの貧困全国ネットワーク準備会」は4日、国会内で集会を開き、中・高校生の「卒業クライシス(危機)」に緊急対策を講じるよう与野党議員にアピールした。

 集会では(1)不況で生活が困窮し、授業料滞納で卒業できない生徒が多数出ることが予想される(2)家計負担が少ない定時制高校の志望者が増え、希望しても入れない--などの窮状が訴えられた。中・高校生を救済するための緊急融資制度の創設や、定時制高校の定員増を図るよう求めた。


クリスマス村の親子たち:/中 「いらっしゃい」に救われ
 ◇体調不良、育児不安「自分が壊れる」とSOS

 育児疲れや病気の親から一時的に子を預かるショートステイ事業。児童養護施設「クリスマス・ヴィレッジ」(東京都足立区)を訪れる子どもたちは、自分ではどうすることもできない逆境の中でも懸命に生きようとしている。一方で、ここに子を預けざるを得ない親たちにも、さまざまな事情がある。

    *

 9月下旬のある夕方。4歳と2歳の子の手を引いて由紀さん(26)がやってきた。月1回のペースで利用し、これで10回目。2人の子は職員にすっかりなついている。

 由紀さんは昨年11月に離婚、生活保護を受けている。東北から上京し、近くに頼れる身内もいない。自宅でピアスを作る内職仕事をしながら勤め先を探そうとしているが、保育園に何度申し込んでも、待機児童が多すぎて子どもを預かってもらえない。ストレスで体調を壊し、寝込みがちになった。「このままでは自分が壊れてしまいそう」と思い詰めていた時、区役所にあったチラシでショートステイ事業を知った。

 2人の子は由紀さんと離れたことがなく、初めは預けるのが不安だった。でも、お迎えに来て3日ぶりに会うと「声もしぐさもすべてが新鮮に思えて、余計にかわいく見えた」。今は子どもに当たってしまいそうだと気づいたり、自分に余裕がないと感じたら、離れるのがつらくても預けるようにしているのだという。

 ショートステイの利用中は、職員が連絡帳に子どもの一日の様子を書き、迎えに来た親たちに渡している。「今日は嫌いなトマトを頑張って食べました」「最近は泣かなくなりました」……。文面から成長ぶりが浮かんでくるのが由紀さんにはうれしい。「大きくなったら、この子たちにも見せたい」。表情がやわらかくなった。

 由紀さんが帰る時、2人の子は職員にお風呂で体を洗ってもらっていた。泡のついた体で、ママに笑顔で手を振る。風呂から上がった子どもたちは「自分でできるよ」と、得意そうにパジャマに袖を通した。

    *

 別の日の夕方、一本の電話があった。春に2度利用したことのある桜さん(28)から、緊急利用の申し込みだ。この日は既に定員の4人の子が来ていたが、職員は「これから大丈夫ですよ。どうぞいらしてください」。定員オーバーは珍しいことではない。

 30分後、桜さんが5歳の娘を連れて来た。「この4カ月間、大丈夫でした?」と職員が尋ねると「頑張ってきたんですが、昨日の朝から気持ちが悪くて、精神的にも落ち込んでしまって。子どもの前で物を投げたりしてしまいました」と暗い顔をしている。

 桜さんは娘と2人暮らし。昨年、精神疾患があると診断された。処方された薬を大量に飲み、救急車で運ばれたこともある。「父親と母親、一人で二役をこなさなければ」と自分にプレッシャーをかけ続けてきたという。

 週3回ガソリンスタンドで働きながら生活保護を受けているが、母子加算の廃止で精神的に追いつめられた。公共料金などの支払いが重なる月末は、特に憂うつになる。「病気でなければもっと働けるんですが」

 「ママ、行ってらっしゃい」と手を振る娘に笑って返す桜さん。「今日ここが空いていて、本当に助かりました」と、何度も頭を下げた。

    *

 「ショートステイを利用できたおかげで、子どもを養護施設に入れずに済んだ」と話す母親もいる。

 約1年ぶりに申し込みがあった幸子さん(47)。元夫は家庭内で暴力を振るった。生まれたばかりの娘も布団を巻き付けられ、投げられたことがある。耐えきれず離婚したが、不惑を過ぎての一人きりでの子育ては、体力的にもつらくストレスも大きかった。

 昨年10月、緊急で利用を申し込んだ。児童相談所には「子どもは施設に入れたほうがいい」と言われたが、できる限り自分で育てたかったという。

 でもこの秋、幸子さんの表情は明るかった。「ずっと気分が沈んでいたのは、甲状腺機能低下症の影響だったと分かったんです」。今回娘を預けるのは、検査入院のためだ。

 「退院したら看護師として働き始めます。元気になれるからには働いて、今の暮らしから抜け出さないと」。1年前とは別人のような頼もしい母が、そこにいた。【榊真理子】(母親の名前は仮名です)

毎日新聞 20091020日 東京朝刊


クリスマス村の親子たち:/上 母の迎え、涙こらえ待つ

 さまざまな事情を抱えた子と親を、虐待から守る小さなとりでがある。東京都足立区の児童養護施設「クリスマス・ヴィレッジ」。敷地内に建てた2DKの小さなプレハブ住宅で、子どもたちを数日間預かる「ショートステイ事業」を始めて1年がたつ。この秋、私(記者)はここで子どもたちと過ごし、いまの時代に足りないものは何なのかを考えた。【榊真理子】

 ◇病気の親と離れ、養護施設にショートステイ


 土曜日の夕食時。母親(32)に手を引かれて現れた真美ちゃん(8)は大好きなクマのぬいぐるみをしっかり抱きしめていた。「土曜日はずっと一緒にいるって言ったのに」と泣きじゃくり、利用手続きをする母親の腕をつかんで離さない。

 母親は離婚後、心のバランスを崩した。精神科の薬を飲み始めて3年。平日は仕事に出て、親にも周りにも迷惑をかけないように頑張ってきたが、子どもと2人きりの休日が続くと、心が苦しくなる。

 「自分の精神的な弱さで娘にも迷惑をかけて、後ろめたさが消えません」と母親が細い声で言う。真美ちゃんの前では涙を見せないが、ここに預けた日は家で一人で泣いているという。

 母親がつらそうに玄関のドアを閉めた。「ママに話したいことがあったのに。ショートステイなんて大嫌い!」。真美ちゃんは机に突っ伏した。泣き疲れて布団に入ったのは午後9時。母親が置いていったタオルを握りしめ、静かに寝息を立て始めた。

 翌朝。真美ちゃんは大好きなアニメの番組を見てご機嫌だ。ここにはままごとセットや積み木、絵本など遊び道具もいっぱいある。ブロックを手に取り、説明書を見ながら完成させたのは観覧車。「迎えに来たら、ママに見せるんだ」。笑顔になった。

   *

 離れていても、子どもたちはいつも親のことを思っている。

 近くの公園に子どもたちと遊びに行った時のことだ。大きな葉っぱを拾った2歳の女の子が「二つに分けて」と職員に渡した。ちぎってもらった葉っぱの片方を職員にあげて、もう一つを「これはママのね」と大切そうに握っていた。

 昼間は元気に遊んでいても、日が沈むとホームシックが始まる。母が緊急入院して預けられた3歳の女の子はここに来て8日目の夜、私のひざの上でアニメのビデオを見ながら急に泣き始めた。そのうち隣にいた男の子まで泣き出した。

   *

 家に帰る日を心待ちにしながら、願いがかなわない子もいる。

 父親と2人暮らしの勇君(4)は父親が入院するために預けられた。父親は退院後に迎えに来る予定だったが、体調も悪く育児に不安を訴え、勇君を児童養護施設に入所させることを希望した。勇君は入所する施設が決まるまで、児童相談所の一時保護所に行くことになった。

 一時保護所に行く前日、男性の児童福祉司が訪ねてきた。甘えん坊の勇君は福祉司のひざに乗った。福祉司が両手を握って切り出した。「お父さんの病気が治るまで、おじさんとお泊まりしようね」。勇君は「うん」と言って、遊びの輪に戻っていった。

 福祉司が切なそうにつぶやいた。「東京都内の施設があればいいのですが、どこも空きがない。他県になると、お父さんも頻繁に会いに行けないかもしれませんね」

 その日の夕食はラーメン。小学校1年の双子が「明日帰るんだよ」とうれしそうに話し、おかわりをした。同じテーブルにいた勇君は丼にじっと目を落としていた。大きな目をのぞきこむと、涙がたまっていた。

 翌日。午後1時すぎ、勇君の父親が来た。20代。左手が震え、つえをついている。

 昼寝をしていた勇君をスタッフが起こす。目の前に大好きなパパがいるのに、寝ぼけて私にしがみついてきた。私は「パパだよ」と背中を押した。勇君は父親に駆け寄り、後ろからおなかに手を回して背中に顔をうずめた。「大好きなドラえもん、とっておいたぞ」。父親が照れくさそうに言う。

 「そろそろ行こう」と立ち上がる父親の手を、勇君がぎゅっと握った。バイバイ、と笑顔で出て行った勇君。行く先は一時保護所であることを分かっているのだろうか。(子どもは仮名です)

 ◇全国506市町村が実施、一時的に育児負担軽減


 虐待などのケースでは、児童相談所が介入して親子を分離させることもある。しかし、少し離れて冷静になれば、一緒に暮らせる親子もいる。親たちが気軽にSOSを出せる場が必要だとして、厚生労働省は03年、子育て短期支援事業の一環としてショートステイ事業を始めた。

 自治体の委託を受けた児童養護施設や乳児院、里親宅などで、保護者の病気や疲れが大きく、育児負担の軽減が必要な場合などに、おおむね7日以内で子を預かる。08年度は全国506市町村で取り組んでいるが、自治体の財政事情などにより普及が進まない所もある。

 クリスマス・ヴィレッジでは原則1歳半から12歳までを受け入れ、08年8月の開設から1年間で延べ1049日の利用があった。

 黒田邦夫施設長は「育児疲れによる利用が多い。核家族化や地域コミュニティーの喪失で、頼れる人が身近におらず孤立した状況で子育てする親が増えている」と話す。

毎日新聞 20091019日 東京朝刊


子どもに貧困を背負わせないで! 集会宣言

 今日、私たちは「子育てを応援してください 子どもに貧困を背負わせないで」と題する緊急集会を開きました。ここでは子どもにかかわる深刻な生活実態が訴えられました。生活保護を受給している母子世帯からは母子加算を削減された窮状、あるいは生活保護を受けていない親がダブル・トリプルワークをして健康を害している状況、あるいは授業料の支払いにも困難を抱えるなどさまざまな状況が訴えられました。

 日本の子どもたちの貧困はがけっぷちに来ています。日本の子どもの貧困率は15%であり、先進国の中でも非常に高く、特にその中でも母子世帯の子どもの貧困率は66%と深刻な数字となっています。母子世帯は8割以上が就労しているにもかかわらず、この間の雇用状況の悪化で、非正規で低賃金に追いやられ貧困に陥っています。そして本来これを緩和するはずの税や社会保障が逆に機能しています。貧困にさらされる子どもたちは十分な教育を受けるチャンスも与えられないまま不利が積み重なり、貧困の再生産が起こっています。

 ところが、この間、日本の社会保障政策は、深刻化する子どもの貧困をさらに深刻化させる政策をとり続けてきました。生活保護の母子加算は骨太の方針に基づき2005年から段階的に廃止となり、とうとう本年4月をもって全廃させられました。家計に余裕のない生活保護受給母子世帯では、進学・入学・修学旅行・卒業などのための費用を捻出することすら困難に陥っています。また、代わりに就労している家庭には就労支援促進費を支給したから十分だとされていますが、より低い額であり、またDVや病気や過労などで働けない世帯には無縁です。生活保護を受給していない母子家庭がより低い消費水準にあるからと母子加算は削られましたが、受給していない母子家庭の困窮は子どもの育ちを保証できる状況にはありません。そもそも生活保護の申請が非常に困難であること、車など生活上の必需品を手放さざるを得ないために申請をあきらめる人も多いことから言えば、生活保護制度の改善を行うべきです。

 さらに一般母子世帯が頼りにする児童扶養手当制度は、2002年に5年間で半額を限度に支給停止となり、手続きすれば継続できますが法改正されていないため受給世帯はいつまた手当が切られるか戦々恐々としています。この児童扶養手当の削減を法律で撤回をすべきであり、さらには困窮する父子世帯への支給も行うべきです。

 子どもたちは、いずれ大人になります。貧困を背負わされ、自分の可能性を開花させられない大人が増えていけば、社会が疲弊し、先細っていくでしょう。子どもの育ちを応援することは、今の大人たちの未来を支えることでもあります。また子育てが親を始めとした社会の責任である以上、大人たちの貧困の悪化が、子どもの育ちに悪影響を及ぼすことも、いうまでもありません。

 子どもの貧困ゼロをめざすために、まず、生活保護の母子加算を復活すべきです。同時に受けやすい生活保護制度を実現し、児童扶養手当の削減を撤回すべきです。さらに、教育の充実、就学援助や授業料の減免、高等教育の無償化など子どもたちの育ちを応援し、十分な教育を受けられる施策を実現するべきです。そしてそれを、社会全体の貧困解消へと結び付けていくべきです。

 貧困を子どもたちに負わせてはなりません。そのために、私たちは政府に最大の努力をするよう求めます。

 2009年6月9日 子育てを応援してください ~子どもに貧困を背負わせないで! 緊急集会参加者一同




“In Japan the poverty rate is higher for single parent families that work than for those that do not work.”

■Source: Voice of America (VOA) (July 20, 2006)
■OECDリポート:米国に次ぎ2番目に高い日本の相対的貧困率

The world's second largest economy is not usually associated with poverty.(世界第2位の経済大国は、普通貧困と結び付けて考えられることはありません。)
But growing numbers of poor in Japan are worrying the Organization for Economic Cooperation and Development.(しかし、日本での貧困者の数の増加が、経済協力開発機構を心配させています。)

The policy coordination group for advanced economies announced that Japan ranks second worst in relative poverty -- only behind the United States -- among the 30 OECD nations.(先進国向けの政策調整グループは、OECD加盟30カ国の中で、相対的貧困について、日本が米国に次いで2番目に悪いと発表しました。)

The organization's senior economist Randall Jones says that traditional prescriptions to combat poverty do not seem to apply to Japan.(団体のシニアエコノミスト、ランドール・ジョーンズ氏は、貧困と闘うための従来の処方せんは、日本には当てはまらないようだと述べました。)

Jones: In Japan the poverty rate is higher for single parent families that work than for those that do not work.(日本では働くひとり親の世帯の貧困率が、働かない世帯よりも高いのです。)

In Germany the solution is, get those single families to work and then they can escape poverty.(ドイツでは、解決法は、そうしたひとり親世帯に仕事を与えることで、それで貧困から脱出できます。)
In Japan they're already working.(日本では人々はすでに働いているのです。)
The problem is their income is too low. So there's not the easy solution to say "Let's just find them jobs."(問題は、所得が低過ぎることです。ですから、「仕事を見つけてあげよう」というような簡単な解決法はないのです。)

The OECD report cautions that rising poverty and income inequality could weaken the public will for further economic reforms.(このOECDリポートは、貧困の増加と所得の不平等は、さらなる経済改革を進めるための大衆の意志を弱める可能性があると注意を促しています。)
Pressures on economic growth will also come from Japan's aging population, the Japanese aversion to foreign workers and the country's poor climate for foreign investment.(経済成長への圧力は、さらに日本の高齢化、日本人の外国人労働者に対する反感、貧しい外国投資の環境からももたらされます。)

Jones says Japan should look at alternatives to its traditional lifetime employment system.(ジョーンズ氏は、日本は伝統的な終身雇用制度に代わるものを見つけなければならないと言います。)

Jones: One is the U.S. approach where it's very relaxed.(一つは非常に緩やかな米国のアプローチです。)
It's ironic, but if it's easy to lose your job it's easy to get another one.(皮肉なことですが、仕事を失いやすいということは、それだけほかの仕事に就きやすいということでもあります。)
The other model is the Nordic model, and in Denmark, for example, it's very easy to lose your job as well, but then they have a social safety net that takes care of you after you lose your job.(もう一つは北欧モデルです。例えばデンマークでは、同様に非常に簡単に失業しますが、その後は社会的セーフティネットがあって、失業後の面倒を見てくれるのです。)



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